書評#2 桜風堂ものがたり/村山早紀

懐空堂 書評及び読書レポート#2

 

先日、本屋大賞ノミネート作品が発表されました。

今回はその中でも私が大好きな作品をご紹介します。

 

そもそも本屋大賞とは全国の書店員さんがそれぞれ自分の好きな本や

気に入った本等に投票し、投票数の多かった作品がその年の本屋大賞となります。

本屋大賞には大きな影響力があり、ノミネート作品や大賞の作品は爆発的な人気を

誇ることも。特に大賞作品は映像化したりすることもあります。

 

そこでご紹介しますのが、村山早紀さんの「桜風堂ものがたり」です。

村山さんの小説の特徴としてはとても心温まるお話が多く、本当に素敵な物語を

沢山書いていらっしゃいます。

今回ご紹介する桜風堂ものがたりもその一つです。

 

主に書店を舞台にした物語です。主人公の月原一整は人付き合いが苦手でしたが

埋もれてしまった作品の中から名作を見つけることから「宝探しの月原」と呼ばれていました。しかし、ある日店内で万引き事件が発生、一整は思わぬことの顛末をたどり、書店をやめざるを得なくなりました。

傷付いた一整はその後、ネット上で親しくしていた桜風堂の店主のことに赴くのですが…。

 

参考にあらすじを書かせていただきました。ノミネートが決まった時の記事です。

興味があれば是非ご覧になってみて下さい。

村山早紀著『桜風堂ものがたり』が本屋大賞にノミネート! | PHP研究所

 

この物語は心温まる物語だけでなく、現代社会の書店事情や出版業界を

見事に映し出されており、考えさせられる一冊でもあります。

そして、この本を読み終えた時、本屋さんの見方が少しでも変わるのではないかと

思います。

POPや本の置き方等を気にしていなかった人は特にこの一冊で本屋さんの印象も

勿論いい意味で変わってしまうと思います。

 

そして何より主となる登場人物たちが純粋で可愛くて、何より魅力的です。

特に書店で働く人たちがとても良い人たちで素敵すぎるのです。

 

この本の帯、内容にも出てきますが、

「涙は流れるかもしれない。けれど悲しい涙ではありません。」

すごく良い言葉だと思いますし、この物語にふさわしい言葉でもあると思います。

 

全力で自信を持って「桜風堂ものがたり」をお薦めします。

少しでも気になったら、ぜひ読んでみて下さい。

 

以上を持って書評とさせていただきます。

閲覧ありがとうございました。

 

※小説の感想などは個人の見解によるものです。

 そこを理解したうえでお読みいただけると幸いです。

 苦手だなと感じてしまった方は申し訳ありませんがブラウザバックお願いします。

 

ご意見・質問などはこちらでお願いします。

水月@懐空堂の主 (@suigetu_1) | Twitter

書評#1 三日間の幸福/三秋 縋

懐空堂 書評及び読書レポート#1

 

記念すべき第一回は三秋 縋さん著書の「三日間の幸福」をご紹介します。

 

「三日間の幸福」は元々Web作家であった著者の

「寿命を買い取ってもらった。一年につき一万円で。」というWeb小説を

  書籍化したものです。

 

まず、装丁が美しく、とても目を引かれてしまいました。

私は装丁に目を引かれて小説を買うことも多々あるのですが、

これほど何か胸に迫るものを感じた装丁はなかなかなく、購入しました。

 

さらに寿命を買い取ってもらえる、という設定にもなかなか惹かれ、

購入後は一気に読み終えてしまいました。

 

例えば、今このブログを読んでいる皆さんが寿命を買い取ってもらえる、と聞いて

自分の寿命は一年、平均いくらで買い取ってもらえると思いますか?

一億、一兆、はたまたそれ以上か…

そう考える人も少なくないでしょう。

 

しかし、この主人公はたった一万円ぽっちで買い取ることができると言い渡され、

結局残りの人生三ヶ月を残して寿命をほとんど売ってしまいました。

そして、そこから毎日監視員がつく生活が訪れ、彼の余生を大きく変えていくことと

なります。

 

最後まで読み終えた感想としては、どこかファンタジーチックでありながらも

誰かが傍にいてくれることの愛しさを感じさせてくれる物語でした。

切なさも虚しさも苦しさも、様々な感情が宝石のように散りばめられていて

美しく徐々に徐々に輝きを増していくような、そんな感じがしました。

 

この物語はやはり一気読みするのがお勧めです。

というより、自然にページを捲る手が止まらなくなってしまうのではないかと…。

 

すごく美しく愛しい物語です。

三秋さんの著書は他にもあるのですが、その全てが読者の胸に必ず何かを

響かせてくれることは間違いありません。

 

内容としては少し難しい物語でもあるのですが、自信を持ってお勧めします。

ぜひ読んでみて下さい!

 

以上を持って書評とさせていただきます。

閲覧ありがとうございました。

 

※小説の感想などは個人の見解によるものです。

 そこを理解したうえでお読みいただけると幸いです。

 苦手だなと感じてしまった方は申し訳ありませんがブラウザバックお願いします。

 

ご意見・質問などはこちらへお願いします。

水月@懐空堂の主 (@suigetu_1) | Twitter

 

 

 

 

懐空堂、開店です。

初めまして。

懐空堂の主、水月と申します。

 

始めに断っておきますが、懐空堂はブログ名であり、

決して実際に存在する書店等ではありません。

 

この懐空堂は書評ブログです。

私が読んだ本の中でもお薦めの本を紹介及び書評していきます。

他にも本に関することなどを記事にしていく予定です。

 

ただ、ネタバレではないので、物語の内容の深いところまで触れないことが多いです。

ご了承下さい。

 

私は基本的にどんな本でも読みます。

ですので、もしお薦めの小説等があればぜひ教えて下さい。

ツイッターやコメント欄でお待ちしております。

 

いろんな人にこんな素晴らしい物語があるということを

伝えたくて、共有したくて、ブログを開設致しました。

 

さあ、「懐空堂」開店です。

至らぬ点もあると思いますが、よろしくお願いします!

 

懐空堂及び水月Twitterはこちら(ご意見・質問などもこちらでお願いします)

twitter.com